第19回よのなかカフェ「今どきの『カッコいい』って何?」を北野のカフェ「アロアロ」にて開催しました。
ファシリテーターの藤井淳史さんから、
「クルマ離れ、タバコ離れ、お酒離れ。若い人たちがこれまでかっこいいと思われた事から離れている それってどういう現象なのかなあ」
と、問題提起。
「あなたの『カッコいい』のシンボルとは?」の問いに、
Hさん(電気機械メーカー営業職、入社2年目):「何か夢中になるものをもっている人」
Mさん(警備会社勤務、41歳):「若い時はクルマメーカーに勤務経験も。クルマ的にはかっこいいより実用的が主流に 人でかっこいい人は老けて見えない人」
HIさん「自信を持って何かに熱中してやってる人」
Mさんからしばしクルマ談義。クルマのかっこいいから実用への流れはメーカーの都合があった?
「メーカーがかっこよさをなぜ追求しなくなったか。ある時からそういうクルマを作らなくなった。やんちゃなスポーツカーを買う世代の人たちが 新車で買わない。安く買っていじり倒す。
新車で買うのはRV。なのでそこへシフトした。さらに遊びの対象がサーフィンやスノボーになった。
レビン、トレノが売れなくなった スポーツカーは若い子じゃなくてわれわれぐらいの年の人がもう一度ヤンチャしたい人が買うものになった。」
若い働く女性のHさんから感想:「男の人はクルマ持つ動機にモテたいってあるじゃないですか 女の子にそういうのがない。クルマもってる男の子じゃないとダメというのが。
女の子は学校でたらお嫁さんになりますじゃなくて 色んな生き方の選択肢があって イニシアチブもってるから 草食系男子とかカジメン、イクメンとかもその流れ。
多様性が認められるようになったからこれがかっこいいっていうのがなくて 個性的なのがいいってことになって。女性誌でもおしゃPっていうのに注目して販売部数が伸びた。 自分らしく生きている人にすごく憧れるから。」
藤井:「多様な生き方という点では日本はまだ未熟で ヨーロッパでは早く帰って家事育児もしていて ぼくの友人の花村君は かっこよさに対するこだわりがない人が多いと言う」
HIさん:「例えばジムに行ってかっこいい体になっても やりすぎてしんどくなったら 自分の中でツーリングにぱっと行って帰ってくると気持ちいい でも家族に病気の人いたら それはかっこよくない だからタイミングが大事。
茶髪や腰パンでもステータス それやると人から認められるっていうことが大事 アメリカでは腰パンはとっくにすたれて それやると罰金とかなってる。そういう意味では日本は全然遅い、流行が。価値観が仲間内で認められるかどうかだけなのかな」
(この考え方は私らの仕事に照らしてもすごくよくわかる。何が正しいかとか実際の価値を創造するかという軸で考えない。アメリカでやってるからと日本にもってきてありがたがり、狭い仲間内でステータスになるからと相当長くその流行が幅をきかせる。)
Mさん:「あのおっさんにはかなわないという人になりたい。僕は格闘技やってて、王者というところまでいったら そのプライドを維持するためには 若い時からそういう節制、トレーニングしないとできない。
(注:Mさんはレスリングの元、日本代表だったということがこのカフェで初めてわかった。別の交流会でご一緒してから1年半ぐらいの月日がたっていた。ずっと、「がっちりして寡黙な人」という印象だった。人を知るって何と難しいこと)
Mさん:「天が与えてくれたものってそんなに続かない。それなりの努力と勉強、精進、人からみたらあの人は特別なんやとみられるが それは精進なんやと 川原の石積み上げるのに 高く積むにはたくさん石を集めて 底辺を大きくしないといけない。
プライドを維持するためにはふだんの努力、どこかで妥協しちゃうともうメタボになるし 服装も構わなくなる 変えようと思うといくつも変えないといけない 若い時のかっこよさは天が与えたものだが 年いった時のそれはたゆまぬ積み重ね。女性の美しさでも。」
Hさん:「(妥協してない大人の男性 どうですか?ときかれて)かっこいいです。
妥協しないことはかっこいいが 独りよがりなかっこよさはかっこよくない。適度なマイペースさをもってまわりが見えているのがほどの良さかな」
藤井さん:「なるほど、クルマにかっこよさを求めていた時期は まわりを見ていたというより自分がかっこいいから、それだけだったんでしょうね」
Mさん:「バブルの時は日産シルビアの1800CCがめちゃくちゃ売れた リアに羽がついたのをみんな買った マイナーチェンジしたとき2000CCでその羽をかえたらガクンと売れなくなった 見た目のカッコよさだけで売れた時代。
バブルのはじけた1991年ごろから ボーイズレーシングというのは売れなくなった それから実用車とワンボックスカーに。今プリウスが14か月トップだが典型的な実用車。その他CUBEとかマーチとかがトップ10に入っている」
Hさん:「(バブルは)わざわざかっこいいものを求めた時代ですね。むしろ今乗ってるとかっこ悪い。自分らしさを出すほうがかっこいいってなってるんじゃないですか」
藤井さん:「クルマを自分らしく改造して、というのもあったんですけど、自分らしさって何かなーって。たとえばタバコのポイ捨てをしないのが自分のカッコよさだというデザイナーさんがいた。モラルですね」
Hさん:「上司が40代のバブル直後入社組だけどお金の感覚が違って、大金はたいて頭金出してローン組んで というのが当り前やろって言われる。あたしたちの世代はそんなことしたら不安 小学校のときデフレって言われて 中高生のときはミレニアムって言われて。
だから後先考えないでお金使う人は不安。つきあう相手として考えられない」
ここでバブル世代のMさんからは「ぼくらバブルの時代は 極端な話正社員じゃなくてもクルマのローンが組めた 20歳くらいのガソリンスタンドの店員でもローン組めたからね 頭金20^30万円で200万のローンとか。」
そして「若い時遊ばなかったら年いって反動きついよ~。そういうときのお金の使い方半端じゃないよ」としばしお説教??
藤井:「何かに向かって、夢に向かってお金貯めてるのならいいけど、漠然と不安でお金貯めてるっていうのはかっこよくないかも」
またしばし「かっこいい人」の話に戻って、
正田:「若い頃はプロでとんがってる人に憧れた。今は企業内コーチといって、マネージャーがかっこいいと思ってる。その人たちも若い頃はとんがってたのかな。自分も一緒に成長したってことかな」
HIさん:「今かっこいい人というと 見た目と中身のギャップがある人 ちょい悪おやじとか ジローラモさんとか」
藤井さん:「みため包容力あるけど実はやんちゃなところがあるとか、その世代らしい型からちょっと外れている人がかっこいい。」
Mさん:「世の中の「普通」に合わせてるところがあるんですよね それをしないということは みながみなできることではないからかっこいい こういうスーツ着てるのもしたいからではなくせなならんから。
自分のやりたいことをやってて それが認められてる 芸能人でも みながみなできるわけではないから」
会社に勤めても 自分なりのこだわりを持つことって大事だと思うんですけど?という問いに、
Mさん「こういうおっさんになりたくないというのをあえてしない、それを守ってる自分が自分のかっこよさだと思う 年いくとそういうだらしないことをしたい衝動とかあるわけですけど」
初めての参加者さんばかりだった今回のよのなかカフェ。
Hさん「こんな根本的なことを話すことがないんで 雑談の中ではかっこよさとは何かに戻らないで流れるんで。自分はどう思ってるの?とかふだんきかれることなくて。
(↑こういうご感想嬉しいですね。藤井さん名ファシリ!)
自分的には将来を見据えて私はこういう考えでやってるのって言いきれる人がかっこいい」
世代、性別の違いを超えて話し合うことができ、有意義な回でした。
会社のシガラミがないから初めて話せることってありますね。
ちなみに正田は散会後、マイ「かっこいい」をもう一度考えてみたところ―、
「お客様にとっての結果(幸福)を心底考えること」
「いさぎよいこと」
に、こだわってることに気がつきました。
「志にはこだわってるけど、変にウエットな人間には見られたくない」
稲盛さん((c)西郷南洲)の言葉「動機善なりや、私心なかりしか」も、ほかのことはさておいて好きであります。
戦国時代の「藤堂高虎」という人の本を読んでみようと思いました。
(ちなみに私的な「カッコよくないもの」とか「ともにいられないもの」は、「人を見下す心」かなあ…「見下し」がある「場」に入ってきたら、その「場」はだめになります)
次回第20回のよのなかカフェは「つながり格差社会」。
12月16日(木)19:00~20:30、アロアロにて行います!!
神戸のコーチング講座 NPO法人企業内コーチ育成協会
http://c-c-a.jp
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